
「認知の歪み」(Cognitive distortion)とは誇張的で非合理的な思考パターンであり、これらは精神病理状態(とりわけ抑うつや不安)を永続化させうるとされている。
- スプリッティング (Splitting)
全か無かの思考。 人間の思考において、自己と他者の肯定的特質と否定的特質の両方をあわせ、現実的に、全体として捉えることの失敗である。 - ~すべき思考 (Should statements)
他人に対し、その人が直面しているケースに関係なく、彼らは道徳的に「すべきである」「しなければならない」と期待すること。 - 行き過ぎた一般化 (Overgeneralization)
経験や根拠が不十分なまま早まった一般化を下す。 - 心のフィルター (Filtering)
物事全体のうち、悪い部分のほうへ目が行ってしまい、良い部分が除外されてしまうこと。 - マイナス化思考 (Disqualifying the positive)
上手くいったら「これはまぐれだ」と思い、上手くいかなかったら「やっぱりそうなんだ」と考える。 - 結論の飛躍 (Jumping to conclusions)
主張を行う動機をネガティブなものであると推測する「動機の勘繰り」、 その主張を行った場合、ネガティブな結果となる事を予測する「予言」、 その主張を行う者にネガティブなレッテルを貼る「レッテル貼り」、 の三種類が存在する。 - 拡大解釈、過小解釈 (Magnification and minimization)
失敗、弱み、脅威について、実際よりも過大に受け取ったり、一方で成功、強み、チャンスについて実際よりも過小に考えている。 - 感情の理由づけ (Emotional reasoning)
単なる感情のみを根拠として、自分の考えが正しいと結論を下すこと。 感情移入が強くなると、「感情移入ギャップ」という現象が現れ、 「合理的な理由付け」ができなくなる傾向がある。 - レッテル貼り (Labeling)
偶発性・外因性の出来事であるのに、それを誰かの人物像やこれまでの行動に帰属させて、ネガティブなレッテルを張ることである。 間違った認知により誤った人物像を創作してしまう。 - 個人化 (persionalization)
自分がコントロールできないような結果が起こった時、それを自分の個人的責任として帰属させることである。 - 常に正しい (Always being right)
自分が間違っている、などとは考えない。 - 批判 (Blaming)
問題の責任の所在は他人の故意または不注意にあると批判する。 - 変化の錯誤 (Fallacy of change)
他人を協力させるために社会的制裁に頼る。 - 公正さの錯誤 (Fallacy of fairness)
「正義」でない行為への怒り。
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