
メンタル疾患は医療に繋げるだけでは、決して良くはなりません。家庭や職場、学校などの環境を改善していくことが一番だと考えます。たとえ入院して病状が落ち着いたとしても、退院して自宅に戻ってきたらまた病状が悪化するというケースも少なくありません。これは、環境が発症の大きな原因で、環境要因が改善されてないと起こります。職場や学校も同様です。
イノセントでは、家族の再生を図るためメンタルだけではなく、家族で抱えている様々な問題、夫婦関係(離婚、セックスレス、仮面夫婦、DV、モラハラなど)、親子関係(家庭内暴力、不登校、引きこもり、いじめなど)、介護問題(親、パートナー、子供)、経済的問題(経済破綻、解雇、大幅な減収、住宅ローン、起業・副業などの経済的自立、公的支援など)までトータルな視点でフォローしていきます。
そのためイノセントでは、心理カウンセリングだけではなく、様々な問題に対応するため各種相談を行っています。さらには、問題のサポートのために、家族代行業務や病院移送などの危機介入業務まで幅広く展開しています。
サポートメニューと料金

メンタル疾患は日常生活や社会生活を送る上で大きな支障となります。これはストレスの積み重ねにより、脳に負担がかかることによることがほとんどです。また、生きづらさを抱えている方は、過去のつらい経験が引きずっているケースも少なくありません。特にアダルトチルドレン、愛着障害を抱えている方は様々な問題に直面し、お困りのことと思います。
臨床経験豊富なカウンセラーが選択理論、応用行動分析、アンガーマネジメント、グリーフセラピー、NLP、ゲシュタルト療法、催眠療法、EMDRなど多様な手法を用いて癒しの心のケアをしていきます。
料 金 心理カウンセリング 10,000円(60分)延長30分(5,500円)
家族カウンセリング(2人まで) 1,5000円(60分)、延長30分(7,500円)
ハートフリーセラピー 12,000円(60分)、延長30分(6,000円)
まずはこころの病気を理解することから
こころの病気(精神疾患)とは、イコール脳の病気です。こころの病気には様々な種類があり、治療法もそれぞれ異なります。また、同じ病名でも人によって異なる症状が現れます。また、こころだけでなく、体の症状が現れることがあります。治療していくためには、本人だけではなく身近にいる家族も病気について理解することがまず第一です。間違った対応をすると命の危険性すらあります。こころの病気の症状と病名について紹介します(厚生労働省の「みんなのメンタルヘルス」よりまとめたものです)。
こころの病気の症状
あなた自身や、あなたの身近な人のことが心配なとき、こころの病気の症状を知っていることが役立ちます。体の病気の場合は診察や採血などの検査をすれば診断がつくことがありますが、こころの病気の場合は本人の主観的経験も含めて、医師が症状と経過を総合的に判断して診断をすることになります。こころの病気にはどういう症状があるかを知っておけば、自分や自分の身近な人の状態をより正確に評価して、適切な対策を講じることができます。医療機関を受診したときに、自分の状態をより正確に伝えることもできるでしょう。
こころの病気には様々な症状があります。自分で気づきやすい症状と、自分では気づきにくく、家族など周りの人が先に気づく変化があります。自分で気づきやすい症状としては、気持ちが落ち込んで自信がなくなったり、必要以上に不安になったり、周りの出来事を自分と結びつけて取り越し苦労をしたりすることなどがあります。そのほかに、体がだるくて疲れがとれない、息苦しいなど、身体面の症状もあります。自分では気づかず周りの人が先に気づく変化としては、生活リズムや服装の乱れなどの行動の変化があります。気分が高ぶって、いつになく自信家になったり浪費に走ったりすることも周囲に先に気づかれる変化です。
こころの病気の可能性を考える有力な手がかりが症状ですが、症状があるからといって病気であるとは限りません。私たちはいつもストレスにさらされながら生活しています。大きな出来事があれば眠れないこともありますし大切な人が病気になれば気持ちが憂うつになります。これは自然な反応です。健康な人では、何かの症状や変化が出ていても、ストレスが去れば元の状態に戻る力があります。これを復元力(レジリエンス)といいます。この復元力が十分働いているときは病気にはなりにくいのです。
症状が長く続いたり、生活するうえで支障が大きい、つらくて苦しいといった場合には病気の可能性があります。
こころの病気のなかには、体の症状をともなうものが決して少なくはありません。たとえば、疲れがとれない、動悸やめまいがする、頭痛がするといったことがこころの病気でも起ります。
しかし、体に症状が出ている場合は、まずその症状に関係する身体面についての検査や診察を受けることが大切です。
それでも異常がみられない場合は、こころの病気に関する医療機関に相談しましょう。その背景にストレスやこころの病気がある可能性もあります。
- 疲労、全身倦怠感 ~体がだるい、重い、疲れがとれない~
- 動悸・めまい ~心臓がどきどきする、息苦しい、めまいがする~
- 頭痛 ~頭が痛い、ずっしり重く感じる、ズキズキ痛む~
- 不眠 ~寝つけない、何度も目が覚める~
- 食欲不振 ~おいしく食べられない、何も食べたくない~
物事が思ったように進まないときには、気持ちが落ち込んだり、腹が立ってイライラしたり、不安で眠れないことがあります。
こうした心理面での症状があるからといって、「こころの病気」とは限りません。このような症状が長く続いたり、生活するうえで支障が大きい、つらくて苦しいといった場合は、早めに専門家に相談することが大切です。
- 憂鬱 ~気持ちがしずむ、楽しいことがない~
- 不安緊張 ~気持ちが落ち着かない・どきどきして心細い~
- 怒り ~イライラする、怒りっぽくなる~
- 幻覚・幻聴 ~誰もいないのに見えたり、声が聞こえる~
- 観念奔逸 〜話題が次々に脱線して飛躍していく〜
- 滅裂思考 〜おしゃべりの内容に関連性がない〜
- 思考制止 〜本人はアクセル全開のつもりでも動きも会話も思考も超スローモー〜
- 思考途絶 〜突然、考えがストップしてしまう、プツプツ途切れる会話が特徴的〜
- 思考化声 〜考えが声になって聞こえると感じるので、怖くて外に出られなくなってしまう〜
- 迂遠 〜言いたいことにはたどり着くもの、とにかく話が長くなる〜
- 保続 〜ひたすら同じテーマの話をしてしまう〜
これまで出来ていたことができなくなる、うっかりミスが増える、服装が乱れてくる、遅刻が増えるなどは、周囲の人が気づく生活・行動面の変化です。このような変化には、本人は意外に気付いていないことがあります。
このような変化に気づきやすいのは、家族、職場の同僚、友人などでしょう。しかし、生活・行動面の変化がこころの病気によって起こり得ることを知っていなければ、こころの病気の可能性に気づかないことがあります。気になるときは、周囲の人に過去の状態と現在の状態を比べる質問をすると変化に気づくことがあります。
本人が気づいていない場合には、「体の具合はどうですか」「何か困ったことがありますか」などと、本人を気遣う問いかけをしてみるのもよいでしょう。
- 生活の乱れ ~服装の乱れ、昼夜逆転している、生活が不規則~
- 行動の変化 ~ミスが増える、ぼんやりしている、遅刻が増える~
- 自傷行為 ~リストカットや抜毛など、自分を傷つける~
- ひきこもり ~外出したくない、人に会いたくない~
- 過食・拒食・異食 〜食行動の異常は、身体の健康にも大きく関わってきます〜
主なこころの病気
こころの病気といっても、種類も症状も様々です。こころの病気を診断し、病名をつける方法は体の病気とは考え方が異なっています。体の病気の場合、病名は臓器の種類や部位、原因によって分類されることが多いのですが、こころの病気の場合は、おもに脳というひとつの臓器を対象にしており、また原因がわかっていない疾患が多いという特徴があります。
そのため、現在では特徴となる症状と持続期間およびそれによる生活上の支障がどの程度あるかを中心に診断名をつける方向に変わって来ました。こころの病気についてのおもな診断基準として、アメリカ精神医学会が作成したDSMや世界保健機関によってつくられたICD(国際疾病分類)があり、日本でも広く使われています。こうした診断基準では、病名をつけるうえでは原因は問わないことが基本となっています。
社会的な環境やストレスの状態も含めて総合的に診断することは治療方針を決める上でとても大切です。
同じうつ病という診断がついた場合でも、ストレスがきっかけの場合もあれば、体の病気と関係していることもあります。
眠れない、食欲がない、一日中気分が落ち込んでいる、何をしても楽しめないといったことが続いている場合、うつ病の可能性があります。うつ病は、精神的ストレスや身体的ストレスが重なることなど、様々な理由から脳の機能障害が起きている状態です。脳がうまく働いてくれないので、ものの見方が否定的になり、自分がダメな人間だと感じてしまいます。そのため普段なら乗り越えられるストレスも、よりつらく感じられるという、悪循環が起きてきます。
薬による治療とあわせて、認知行動療法も、うつ病に効果が高いことがわかってきています。早めに治療を始めるほど、回復も早いといわれていますので、無理せず早めに専門機関に相談すること、そしてゆっくり休養をとることが大切です。
うつ病だと思いながらも、極端に調子がよくなって活発になる時期がある場合は、双極性障害(躁うつ病)かもしれません。
双極性障害では、ハイテンションで活動的な躁状態と、憂うつで無気力なうつ状態をくりかえします。躁状態になると、眠らなくても活発に活動する、次々にアイデアが浮かぶ、自分が偉大な人間だと感じられる、大きな買い物やギャンブルなどで散財するといったことがみられます。
躁状態ではとても気分がよいので、本人には病気の自覚がありません。そのため、うつ状態では病院に行くのですが、躁のときには治療を受けないことがよくあります。しかし、うつ病だけの治療では双極性障害を悪化させてしまうことがあります。本人だけでなく、周囲の人も、日頃の様子や気分の波を見守り、躁状態に気づくことが大切です。
統合失調症は、こころや考えがまとまりづらくなってしまう病気です。そのため気分や行動、人間関係などに影響が出てきます。統合失調症には、健康なときにはなかった状態が表れる陽性症状と、健康なときにあったものが失われる陰性症状があります。
陽性症状の典型は、幻覚と妄想です。幻覚の中でも、周りの人には聞こえない声が聞こえる幻聴が多くみられます。陰性症状は、意欲の低下、感情表現が少なくなるなどがあります。
周囲から見ると、独り言を言っている、実際はないのに悪口を言われたなどの被害を訴える、話がまとまらず支離滅裂になる、人と関わらず一人でいることが多いなどのサインとして表れます。早く治療を始めるほど、回復も早いといわれていますので、周囲が様子に気づいたときは早めに専門機関に相談することが必要です。
解離性障害は、自分が自分であるという感覚が失われている状態といえるでしょう。たとえば、ある出来事の記憶がすっぽり抜け落ちていたり、まるでカプセルの中にいるような感覚がして現実感がない、いつの間にか自分の知らない場所にいるなど、様々な症状があります。
こうした中で、自分の中にいくつもの人格が現れるものを多重人格障害(解離性同一性障害)といいます。ある人格が現れているときには、別の人格のときの記憶がないことが多く、生活面での様々な支障が出てきます。
これらの症状は、つらい体験を自分から切り離そうとするために起こる一種の防衛反応と考えられています。治療では、安心できる環境にすること、家族や周囲の人が病気について理解することがとても大切です。
解離性障害には様々な症状があります。世界保健機構の診断ガイドラインICD-10では、解離性障害のカテゴリーには次のようなものがリストアップされています。
- 解離性健忘:ある心的ストレスをきっかけに出来事の記憶をなくすものです。多くは数日のうちに記憶がよみがえりますが、ときには長期に及ぶ場合もあります。
- 解離性とん走:自分が誰かという感覚(アイデンティティ)が失われ、失踪して新たな生活を始めるなどの症状を示します。学校や職場において極度のストレスにさらされ、しかもそれを誰にも打ち明けることができない状態で突然始まり、それまでの自分についての記憶を失うことが多くみられます。
- カタレプシー:体が硬く動かなくなること。
- 解離性昏迷:体を動かしたり言葉を交わしたりできなくなること。
- 離人症:自分が自分であるという感覚が障害され、あたかも自分を外から眺めているように感じられます。
- 解離性てんかん:心理的な要因で、昏睡状態になる、体が思うように動かせなくなる、感覚が失われるなどの症状が現れます。
ほかにも、ヒステリー性運動失調症、ヒステリー性失声症、解離性運動障害、失立、心因性失声、心因性振戦、解離性痙攣、憤怒痙攣、解離性感覚障害、心因性難聴、神経性眼精疲労、ガンサー症候群、亜急性錯乱状態、急性精神錯乱、心因性もうろう状態、心因性錯乱、多重人格障害、反応性錯乱、非アルコール性亜急性錯乱状態なども解離性障害の一種です。
- 多重人格障害:これらの中でも多重人格障害はDSM(アメリカ精神医学会の診断ガイドライン)では解離性同一性障害と名づけられ、きわめて特徴的な症状を示します。患者は複数の人格をもち、それらの人格が交代で現れます。人格同士はしばしば、別の人格が出現している間はその記憶がない場合が多く、生活上の支障をきたすことが多くなります。
これらの解離性の症状は、それを周囲に理解し、信じてもらうことが困難な場合も少なくありません。とくに疾病利得が絡んでいる場合には、詐病ではないかと疑われることもあります。また専門医でも、その診断が難しいケースもあります。
解離性の障害を理解するうえで重要な点は、過去にこれらが解離という言葉を用いられずに、様々な形で精神医学の関心の対象となってきたことです。文化結合症候群(特定の文化に特有の精神医学的疾患)という一連の精神障害がありますが、そこで記載されているもののほとんどすべてが解離性の障害と考えることができます。
強迫性障害では、自分でもつまらないことだとわかっていても、そのことが頭から離れない、わかっていながら何度も同じ確認をくりかえしてしまうことで、日常生活にも影響が出てきます。意志に反して頭に浮かんでしまって払いのけられない考えを強迫観念、ある行為をしないでいられないことを強迫行為といいます。たとえば、不潔に思えて過剰に手を洗う、戸締りなどを何度も確認せずにはいられないといったことがあります。
こころの病気であることに気づかない人も多いのですが、治療によって改善する病気です。「しないではいられない」「考えずにいらない」ことで、つらくなっていたり不便を感じるときには、専門機関に相談してみましょう。
健康のために睡眠はたいへん重要です。睡眠は、心身の疲労回復をもたらすとともに、記憶を定着させる、免疫機能を強化するといった役割ももっています。健やかな睡眠を保つことは、活力ある日常生活につながります。
睡眠障害というと不眠症を考えがちですが、不眠症以外にも様々な病気があり、多くの人々が睡眠の問題を抱えていることがわかってきました。夜の睡眠が障害されると、眠気やだるさ、集中力低下など日中にも症状が出現します。睡眠の問題と日中の問題は、表と裏の関係にあるといってもいいでしょう。このような、睡眠の問題や日中の眠気の問題が1カ月以上続くときは、何らかの睡眠障害にかかっている可能性が考えられます。睡眠障害は、その原因によって治療法も異なります。適切な治療を受けるためにも、自分の睡眠状態や睡眠の問題を把握しておくことは重要です。
摂食障害には食事をほとんどとらなくなってしまう拒食症、極端に大量に食べてしまう過食症があります。拒食症では、食事量が減る、低カロリーのものしか食べないことから体重が極端に減る、やせて生理がこなくなるといった症状があります。過食症は、いったん食べ始めるとやめられない、むちゃ食いしては吐く、食べすぎたことを後悔し、憂うつになるなどの症状がみられます。拒食症から、過食症になることもあります。
「やせたい」という強い思いがあるため、本人はなかなか治療したがりません。しかし、低栄養から様々な体の不調につながり、死に至ることもある病気ですから、治療の重要性を伝えることが必要です。摂食障害は、様々なストレスが要因となっていることも多く、周囲の人の理解やサポートがとても大切です。
適応障害は、ある特定の状況や出来事が、その人にとってとてもつらく耐えがたく感じられ、そのために気分や行動面に症状が現れるものです。たとえば憂うつな気分や不安感が強くなるため、涙もろくなったり、過剰に心配したり、神経が過敏になったりします。また、無断欠席や無謀な運転、喧嘩、物を壊すなどの行動面の症状がみられることもあります。
ストレスとなる状況や出来事がはっきりしているので、その原因から離れると、症状は次第に改善します。でもストレス因から離れられない、取り除けない状況では、症状が慢性化することもあります。そういった場合は、カウンセリングを通して、ストレスフルな状況に適応する力をつけることも、有効な治療法です。
パーソナリティ障害は、大多数の人とは違う反応や行動をすることで本人が苦しんでいたり、周りが困っているケースに診断される精神疾患です。認知(ものの捉え方や考え方)や感情、衝動コントロール、対人関係といった広い範囲のパーソナリティ機能の偏りから障害(問題)が生じるものです。注意したいのは、「性格が悪いこと」を意味するものではないということです。
パーソナリティ障害には、他の精神疾患を引き起こす性質があります。パーソナリティ障害と合併したほかの精神疾患が前面に出ることが多いので、パーソナリティ障害は背後から悪影響を及ぼす黒幕のような病気だということができます。
治療を進めるためには、患者と治療スタッフとが協力して問題を認識し、対策を検討するという作業が重要です。最近の研究からも、この障害は経過中に大きく変化する、治療によって改善する可能性が高いものと考えられるようになっています。
パーソナリティ障害の定義は、「その人の属する文化から期待されるものより著しく偏った内的体験および行動の持続的パターンであり、ほかの精神障害に由来しないもの…」とされています。 (世界保健機構の精神疾患の診断基準(ICD-10)やアメリカ精神医学会の診断基準(DSM-IV-TR 2000)による)。
これを「パーソナリティそのものが病的である」と解釈したり、いわゆる「性格が悪いこと」と混同したりしてはいけません。パーソナリティ障害は、心理学的な意味のパーソナリティとも、一般的な意味の「個性」に近いパーソナリティとも性質が異なるものです。この障害は、治療によって徐々に改善することが期待できる精神疾患です。
パーソナリティ障害にはいくつかのタイプがあり、アメリカ精神医学会の診断基準で10種、世界保健機構の診断基準で8種があげられています。アメリカ精神医学会の診断基準では大きく分けて、次の3つに分類されています。括弧内にそれぞれの特徴を記します。
- A群(奇妙で風変わりなタイプ)
- 妄想性パーソナリティ障害 (広範な不信感や猜疑心が特徴)
- 統合失調質パーソナリティ障害 (非社交的で他者への関心が乏しいことが特徴)
- 統合失調型パーソナリティ障害* (会話が風変わりで感情の幅が狭く、しばしば適切さを欠くことが特徴)
- B群 (感情的で移り気なタイプ)
- 境界性パーソナリティ障害 (感情や対人関係の不安定さ、衝動行為が特徴)
- 自己愛性パーソナリティ障害* (傲慢・尊大な態度を見せ自己評価に強くこだわるのが特徴)
- 反[非]社会性パーソナリティ障害 (反社会的で衝動的、向こうみずの行動が特徴)
- 演技性パーソナリティ障害 (他者の注目を集める派手な外見や演技的行動が特徴)
- C群 (不安で内向的であることが特徴)
- 依存性パーソナリティ障害 (他者への過度の依存、孤独に耐えられないことが特徴)
- 強迫性パーソナリティ障害 (融通性がなく、一定の秩序を保つことへの固執(こだわり)が特徴)
- 回避性[不安性]パーソナリティ障害 (自己にまつわる不安や緊張が生じやすいことが特徴)
※ICD-10で該当するタイプの名称を大括弧内に示す。*印はICD-10にないもの。なお、ICD-10では、境界性パーソナリティ障害は情緒不安定性パーソナリティ障害の下位分類のひとつである情緒不安定性パーソナリティ障害境界型と位置づけられている。
これらのパーソナリティ障害の共通の特徴としては、発達期から(遅くとも思春期から成人期早期から)その徴候が認められること、認知、感情、衝動コントロール、対人関係といったパーソナリティ機能の広い領域に障害が及んでいること、その徴候が家庭や職場など広い場面で見受けられるなどを挙げることができます。
発達障害は、生まれつき脳の発達が通常と違っているために、幼児のうちから症状が現れ、通常の育児ではうまくいかないことがあります。成長するにつれ、自分自身のもつ不得手な部分に気づき、生きにくさを感じることがあるかもしれません。
ですが、発達障害はその特性を本人や家族・周囲の人がよく理解し、その人にあったやり方で日常的な暮らしや学校や職場での過ごし方を工夫することが出来れば、持っている本来の力がしっかり生かされるようになります。
発達障害はいくつかのタイプに分類されており、自閉症、アスペルガー症候群、注意欠如・多動性障害(ADHD)、学習障害、チック障害、吃音(症)などが含まれます。
これらは、生まれつき脳の一部の機能に障害があるという点が共通しています。同じ人に、いくつかのタイプの発達障害があることも珍しくなく、そのため、同じ障害がある人同士でもまったく似ていないように見えることがあります。個人差がとても大きいという点が、「発達障害」の特徴といえるかもしれません。
自閉症スペクトラム障害とは
現在の国際的診断基準の診断カテゴリーである広汎性発達障害(PDD)とほぼ同じ群を指しており、自閉症、アスペルガー症候群、そのほかの広汎性発達障害が含まれます。症状の強さに従って、いくつかの診断名に分類されますが、本質的には同じ1つの障害単位だと考えられています(スペクトラムとは「連続体」の意味です)。典型的には、相互的な対人関係の障害、コミュニケーションの障害、興味や行動の偏り(こだわり)の3つの特徴が現れます。
自閉症スペクトラム障害の人は、最近では約100人に1~2人存在すると報告されています。男性は女性より数倍多く、一家族に何人か存在することもあります。
注意欠如・多動性障害(ADHD)とは
発達年齢に見合わない多動‐衝動性、あるいは不注意、またはその両方の症状が、7歳までに現れます。学童期の子どもには3~7%存在し、男性は女性より数倍多いと報告されています。男性の有病率は青年期には低くなりますが、女性の有病率は年齢を重ねても変化しないと報告されています。
学習障害(LD)とは
全般的な知的発達には問題がないのに、読む、書く、計算するなど特定の事柄のみがとりわけ難しい状態をいいます。有病率は、確認の方法にもよりますが2~10%と見積もられており、読みの困難については、男性が女性より数倍多いと報告されています。
突然理由もなく、動悸やめまい、発汗、窒息感、吐き気、手足の震えといった発作を起こし、そのために生活に支障が出ている状態をパニック障害といいます。
このパニック発作は、死んでしまうのではないかと思うほど強くて、自分ではコントロールできないと感じます。そのため、また発作が起きたらどうしようかと不安になり、発作が起きやすい場所や状況を避けるようになります。とくに、電車やエレベーターの中など閉じられた空間では「逃げられない」と感じて、外出ができなくなってしまうことがあります。
パニック障害では薬による治療とあわせて、少しずつ苦手なことに慣れていく心理療法が行われます。無理をせず、自分のペースで取り組むことが大切です。周囲もゆっくりと見守りましょう。
PTSD(Post Traumatic Stress Disorder :心的外傷後ストレス障害)は、強烈なショック体験、強い精神的ストレスが、こころのダメージとなって、時間がたってからも、その経験に対して強い恐怖を感じるものです。震災などの自然災害、火事、事故、暴力や犯罪被害などが原因になるといわれています。
突然、怖い体験を思い出す、不安や緊張が続く、めまいや頭痛がある、眠れないといった症状が出てきます。とてもつらい体験によって、誰でも眠れなくなったり食欲がなくなったりするものですが、それが何カ月も続くときは、PTSDの可能性があります。ストレスとなる出来事を経験してから数週間、ときには何年もたってから症状が出ることもあります。こうしたつらい症状が続いているときは、専門機関に相談することが必要です。
アルコール依存症
大量のお酒を長期にわたって飲み続けることで、お酒がないといられなくなる状態が、アルコール依存症です。その影響が精神面にも、身体面にも表れ、仕事ができなくなるなど生活面にも支障が出てきます。またアルコールが抜けると、イライラや神経過敏、不眠、頭痛・吐き気、下痢、手の震え、発汗、頻脈・動悸などの離脱症状が出てくるので、それを抑えるために、また飲んでしまうといったことが起こります。
アルコール依存症は「否認の病」ともいわれるように、本人は病気を認めたがらない傾向にあります。いったんお酒をやめても、その後に一度でも飲むと、また元の状態に戻ってしまうので、強い意志で断酒をする必要があります。ですから、本人が治療に対して積極的に取り組むこと、家族をはじめ周囲の人のサポートがとても大切です。
薬物依存症
薬物依存症とは、大麻や麻薬、シンナーなどの薬物をくりかえし使いたい、あるいは使っていないと不快になるため使い続ける、やめようと思ってもやめられないという状態です。こうなると日常生活に支障が出てもやめられない、また薬物を手に入れるためになりふりかまわなくなるといったことが出てきます。
欲しいという欲求が我慢できなくなる精神的依存、クスリがなくなると不快な離脱症状が出る身体的依存があります。また、体がクスリに慣れてくるため、同じ効果を感じるためにクスリの量が増えてしまいます。
一度だけのつもりでも、気がつくと薬物依存症になってしまうことがあります。また一度やめても、また手を出してしまうこともあります。ですから、クスリをやめた後も、二度とやらないという強い気持ちが必要です。
ギャンブル等依存症
いわゆるギャンブル依存症は、1970年代後半にWHOにおいて「病的賭博」という名称で正式に病気として認められました。その後の研究によってこの病気への理解が進み、ギャンブルがやめられないメカニズムはアルコール依存症や薬物依存症と似ている点が多いことがわかってきました。このため、アルコール依存症等と同じ疾病分類(物質使用障害および行動嗜癖)に「ギャンブル障害」として位置づけられ、依存症として認められるようになりました。
ギャンブル依存症の症状は、
- ギャンブルにのめり込む
- 興奮を求めて掛金が増えていく
- ギャンブルを減らそう、やめようとしてもうまくいかない
- ギャンブルをしないと落ち着かない
- 負けたお金をギャンブルで取り返そうとする
- ギャンブルのことで嘘をついたり借金したりする
といった症状が特徴的です。
ギャンブルをする人は誰でもギャンブル依存症になりえます。リスク因子としては、若い人、男性、ストレスへの対処がうまくない人、ギャンブルが身近にあるなどの環境要因などが指摘されています。
また、パチンコやスロットのような電子ゲーム機の場合は、機械そのものに依存させる要因があります。例えば、あと一歩で当たる場面を見ると、脳の中の高揚感を感じる部位(「報酬系」と呼ばれ、ドーパミンという物質が関係しています)の働きが活発になってギャンブルを続けたいと思わせてしまいます。また、パチンコ台やスロット台の画像や音響には、負けていても勝っているかのような錯覚をおこさせて脳内の報酬系を活発にする効果があります。
最初のうちは、このような報酬系の反応が関与してギャンブルを繰り返しますが、依存が形成されるとやめたいと思いながらもなかなかやめられない状態へと移行していきます。
ギャンブル依存症の方々は、負けが続いても最終的には勝てると確信していたり、負けた時のことはよく覚えていないのに、勝った時のことはよく覚えていたり、迷信的な行動で運をコントロールできると信じたりするように、ギャンブルに対する考え方が偏っている場合がほとんどです。従って、ギャンブル依存症の治療では、このような考え方の偏りを見直したり、金銭管理をはじめとした日常生活を変えたりすることでギャンブルをしたい気持ちを低減させたり、効果的な対処法を身につける認知行動療法と呼ばれる治療プログラムが有効です。また、ギャンブラーズ・アノニマス(GA)というギャンブル依存症の人達の自助グループが全国にあり、GAミーティングに参加することも病気からの回復の助けになります。
認知症とは、正常に働いていた脳の機能が低下し、記憶や思考への影響がみられる病気です。
認知症の中でいちばん多いアルツハイマー型認知症は、男性より女性に多くみられ、脳の機能の一部が萎縮していきます。血管性認知症は比較的男性に多くみられ、全体的な記憶障害ではなく、一部の記憶は保たれている「まだら認知症」が特徴です。症状は段階的に、アルツハイマー型よりも早く進むことがあります。
初期は、加齢による単なる物忘れに見えることが多いでしょう。しかし、憂うつ、外出をいやがる、気力がなくなった、被害妄想がある、話が通じなくなった、外出すると迷子になる、お金の勘定ができなくなったなどのサインが出てきたときには、専門機関に相談することが必要です。

家族の再生のためには、家庭環境の改善が非常に重要となってきます。精神疾患等により入院し、状態がよくなったため退院したけれども状態が悪化し、すぐ病院に逆戻りというケースも少なくありません。それは環境が大きく左右するからです。職場・学校も同様です。家族の抱えている様々な問題に対してサポートいたします。
主な相談内容 夫婦関係(DV·モラハラ、セックスレス、不倫)、親子関係(いじめ、引きこもり、家庭内暴力、非行、毒親、親の介護)、経済的問題(経済破綻、住宅ローン、副業·起業)、社会的問題(職場、学校)、医療·行政との橋渡し
料 金 1,000円(10分)~

カウンセリング、相談だけではカバーしきれないケースについては、代行サービスも行っています。特にメンタル疾患の方を抱えているご家族は、負担が大きすぎてアップアップな状態になりがちでご自身も心身に不調をきたしかねません。そうなる前にご相談ください。
家族代行サービス 家事(料理、洗濯、掃除)、買い物、ペットの世話、病院への付き添いなど
事務代行サービス PC入力事務(office)、HP・LPページ作成、その他簡単な事務作業
料金 基本料金3,000円/60分プラスオプション料金。見積もりは無料です。

ひきこもりや精神疾患の方の医療機関や行政への橋渡し・病院への移送。自殺念慮が高い、自傷行為が激しい。家庭内暴力。DVへの対応。ストーカー被害への対応など緊急かつ危機的状況にある方へのサポートを行います。
料 金 個別のケースによって異なります。見積もりは無料です。まずはご相談を。