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ストーカートラブル | 一般社団法人イノセント

ストーカー

ストーカー規制法

ストーカー規制法によるストーカーの平成30年の相談件数(警察庁)は、1年間で21,556件で平成24年以降依然として高水準で推移しています。ストーカー規制法による規制の対象となるのは「つきまとい等」と「ストーカー行為」の二つとされています。

「ストーカー行為」とは

同一の者に対し「つきまとい等」を繰り返して行うことを「ストーカー行為」と規定して、罰則を設けています。

「つきまとい等」とは

特定の者に対する恋愛感情その他の好意の感情又はそれが満たされなかったことに対する怨恨の感情を充足する目的で、その特定の者又はその家族等に対して行う以下の8つの行為を「つきまとい等」と規定し、規制しています。

つきまとい・待ち伏せ・押し掛け・うろつき等

  • あなたを尾行し、つきまとう。 
  • あなたの行動先(通勤途中、外出先等)で待ち伏せする。 
  • あなたの進路に立ちふさがる。 
  • あなたの自宅や職場、学校等の付近で見張りをする。 
  • あなたの自宅や職場、学校等に押し掛ける。 
  • あなたの自宅や職場、学校等の付近をみだりにうろつく。

面会や交際の要求

  • 面会や交際、復縁等義務のないことをあなたに求める。 
  • 贈り物を受け取るように要求する。

無言電話、拒否後の連続した電話・ファクシミリ・電子メール・SNS等

  • あなたに電話をかけてくるが、何も告げない。(無言電話) 
  • あなたが拒否しているにもかかわらず、携帯電話や会社、自宅に何度も電話をかけてくる。 
  • あなたが拒否しているにもかかわらず、何度もファクシミリや電子メール・SNS等を送信してくる。

名誉を傷つける

  • あなたを中傷したり名誉を傷付けるような内容を告げたりメールを送るなどする。

監視していると告げる行為

  • あなたの行動や服装等を電子メールや電話で告げる。 
  • 「お前をいつも監視しているぞ」等と監視していることを告げる。 
  • あなたが帰宅した直後に「お帰りなさい」等と電話する。 
  • あなたがよくアクセスするインターネット上のSNSに、上記の内容等の書き込みを行う。

乱暴な言動

  • あなたに、大声で「バカヤロー」等と怒鳴る。 
  • 「コノヤロー」等の粗暴な内容のメールを送信する。 
  • あなたの家の前で、車のクラクションを鳴らしたりする。

汚物等の送付

  • 汚物や動物の死体等、あなたに不快感や嫌悪感を与えるものを自宅や職場等に送り付ける

性的しゅう恥心の侵害

  • わいせつな写真を、あなたの自宅等に送り付ける。 
  • 電話や手紙で、卑わいな言葉を告げ恥しめようとする。

ストーカー被害の7割がストーカー規制法の対象外

ストーカー規制法の対象となるのは、「恋愛感情などが満たされなかったことによる怨恨の感情を充足する目的で反復してつきまとうこと」とありますが、実際には、ストーカー被害の多くが、恋愛・結婚相手以外からという調査結果もあります。

ストーカー規制法改正を働きかけている評論家の荻上チキさんらが行なった実態調査(2020年12月から2021年1月にかけて実施、首都圏の20〜59歳の男女約6700人が回答)によれば、元恋人や元結婚相手など「恋愛関係があった」「結婚関係があった」人以外からの被害が7割に上っている。そのうち3割ほどが全く知らない相手やアルバイト先の客など特に強い関わりのなかった人によるものだったという結果が出ています。

具体的な被害内容も、「つきまとい」や「待ち伏せ」「知らない人に数十メートルついて来られる」他、現在の法律では想定されていなかった「無断でGPS端末を設置される、位置情報共有・追跡アプリをインストールされる」「探偵・興信所を利用した身辺調査」「望まない手紙や贈り物の送付」などが見られ、特にGPS被害は関わりの薄い相手からの被害が多かったとあります。

こうした恋愛感情によらないつきまとい行為自体を規制できるものとしては、各都道府県が定める迷惑防止条例がありますが、刑も軽く、接近禁止措置を出すこともできないなどストーカー防止の観点からは実効性が薄く、被害者を守ることができないのが実情です。

ストーカーの心理

犯罪精神科医学の第一人者である福島章は、その著書『ストーカーの心理学』で、ストーキングを行う者の心理を以下の5つに分類して考察しているので紹介します。

精神病系
精神病によって抱く恋愛妄想、関係妄想によってストーキングを行う。現実には自分と無関係の、スターにつきまとうようなタイプが多い。警察庁の統計によれば、ストーカーに占める精神障害者の割合は、0.5%である。


パラノイド系
妄想によりストーキングを行うが、妄想の部分以外は正常で、言動は論理的で、行動は緻密であることが多い。現実の恋愛関係の挫折によるつきまとい行為もあるが、現実には自身と無関係の相手につきまとうタイプが多い。

ボーダーライン系(境界人格障害)
性格は外交的・社交的で、「『孤独を避けるための気違いじみた努力』が特徴」で、病気ではなく、人格の成熟が未熟で、自己中心的で、他人・相手の立場になってみてものを考えることが出来ないタイプで、このタイプの人は精神医学の専門家でない人が想像するよりも世の中に多いという。人間関係は濃く、相手を支配しようとするところに特徴があるという。


ナルシスト系(自己愛性人格障害)
自信・自負心が強く、拒絶した相手にストーキングするものが多く、行動的な分類からは『挫折愛タイプ』に属するものが多い。現実の人間関係は深い。


サイコパス系(反社会的人格障害)
被愛妄想を持つ(相手が自分を好きであると信じる)のではなく、自分の感情・欲望を相手の感情と無関係に一方的に押し付けるタイプで、性欲を満たすための道具として相手を支配するものが多い。「凶悪・冷血な犯罪者」あるという。いわばサイコパスにあたる。

すべてのタイプのなかで、男女を問わずストーキングを受けた者が最も困難に陥れられるタイプは、ボーダーライン型であるという。
福島は、ストーカー一般の特徴として、『被愛妄想(エロトマニア)』という言葉を挙げている。福島は、自分が相手を好きという感情は、どんなに強くても恋愛感情であって恋愛妄想ではない、妄想とは、証拠・根拠がないのに相手が自分を好きであると信じる、逆に相手が自分を嫌っている証拠・根拠があっても相手が自分を好きであると信じる、信じて疑わないことである、と述べている。
また、ストーカー一般の特徴は、拒絶に対する過度に敏感な反応であり、すべてのタイプに共通するところは、相手の感情に想像力を働かせない、甘え、思い込み、欲求不満を攻撃に替えて解消する、というところだという。

最悪の場合、傷害や殺人事件も まずは危険度チェックを

危険なストーカー行為を放置して傷害や殺人事件にまで発展した不幸なケースが数多くあります。
ストーカー危険度の早期の判断はストーカー被害をエスカレートさせないためにもストーカー対処法の最優先課題です。心理カウンセラーの小早川明子氏著「ストーカーは何を考えているか」よりストーカーの危険度チェックをご紹介します。

行動レベル

ストーカー危険度レベル1:マナー違反レベル

  • 何度拒否しても執拗に「愛している」「別れたくない」「付き合いたい」などの電話、メールなどがある。
  • 拒否しても花束、贈り物などが贈られてくる。

ストーカー危険度レベル1で相手の行為・心理状態を冷静に見極め、明確にあなたの拒絶の意志を伝えても「つきまとい」が終了しない場合は、第三者に相談や仲介をしてもらいましょう。ストーカー危険度レベル2へ発展のおそれもあるのでメールなど客観的な証拠保全や効果的なストーカー対策も始めましょう。

ストーカー危険度レベル2:不法行為レベル

  • 死んでやる」「誠意を見せろ」「責任を取れ」などあなたに恐怖を与えるの執拗な電話、メール。
  • 会社、学校、自宅などでの尾行や待ち伏せなど経済的、精神的な損害を与える行為。

このレベルはかなり危険性が高いので、単独での交渉は避けて、信頼できる仲介者、弁護士、警察などの支援が必要です。ストーカーの行為は「民事訴訟相当の不法行為」に該当する可能性があります。民事訴訟で経済的、精神的な損害に対する損害賠償やストーカー規制法で行政処分の警告も可能です。ストーカー危険度レベル2でこれ以上のストーカー被害のエスカレートを阻止することが重要です。

ストーカー危険度レベル3:刑事事件レベル

  • 傷害、暴行、名誉棄損、強制わいせつ行為など明らかに刑法に抵触する犯罪行為。

ストーカー危険度レベル3は完全に刑法に抵触する犯罪行為です。泣き寝入りして、放置しておくと、殺人事件にまで発展する恐れがあります。躊躇することなく、即刻、警察や弁護士などへの相談、告訴等が必要です。

心理レベル

ストーカー対処法としてストーカー「行動レベル」での危険度チェックの次に、ストーカーからのメールなどの妄想的な文面等から精神状態を推測して「心理レベル」から危険性をチェックすることも重要です。

ストーカー心理危険度レベル1:リスク

  • メールや電話の対話で、あなたを恐れさせる様な脅迫的な表現がなく、ある程度、冷静に対話できるレベル。

冷静な対話によって、あなたに対する一方的な愛着や不満などのこだわりを上手に解消できれば、「つきまとい」の収束を期待できます。

ストーカー心理危険度レベル2:デインジャー

  • 文面に「死んでやる」「消えてほしい」「責任を取れ」など脅迫的な表現があるレベル。

一対一の冷静な対話が出来ない危険なレベルですので、仲介者、警察、弁護士などの支援が必要。

ストーカー心理危険度レベル3:ポイズン

  • 「死ね」「殺してやる」「人生を壊してやる」等明らかな殺意が文面などに表れる非常に危険なレベルです。

殺人事件も起こしかねない状態ですので即刻警察への相談や告訴、ストーカーからの避難が必要です。

イノセントのストカートラブルサポート

イノセントでは、ストーカートラブルに関して、その解決を目指すため、
カウンセリングによる被害者や家族への心のケアやトラブル対処の相談業務だけではなく、
加害者の再犯防止を意図し、事態に直接介入いたします。
被害者が根本的に救済されるよう、事実の把握や調査をした上で、その危険度に応じた解決の為の対策だてを行います。
そのために、加害者に対しても直接コンタクトをとり、本人が自分の行為を自覚できるようカウンセリングをしまいきます。
法的対処を講じるためのアドバイスや弁護士、警察や医療機関への付き添い、場合によっては避難先の確保等、解決に向けての全面的なサポートをいたします。
また、深く傷ついた被害者の方の解決後のフォローもいたします。
家族がストーカー行為を行なっている場合についても同じように行います。

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